X(旧Twitter)にて、マクドナルド(通称マック)の店内でネズミが徘徊する動画がアップされ話題になっています。コメントの中には飲食店であれば当たり前との声も…。
【動画】マックのキッチンでネズミが徘徊「飲食店なら当たり前?」
マックのキッチンでネズミが徘徊している動画
こちらがX(旧Twitter)に投稿された、マックのキッチンにてネズミが徘徊している動画です。
普通にいますね。カメラのアングルからしてドライブスルーで利用した客がネズミを発見し撮影した模様。飲食店ということで、衛生面はしっかりしてほしいところですが…。
飲食店勤務経験ありの方からは「当たり前」のコメント多数
マックのキッチンでネズミが徘徊している動画に対し、気になるコメントが多数あがっていました。それは、飲食店なら当たり前というもの。このようなコメントが多数どころではなく、ほとんどといっていいぐらいだったのも衝撃的です。
マックに限らず大抵の飲食店には鼠もゴキブリも居るんです。この動画は運悪くお客?の目の前に出てきてしまった例。
20うん年前の渋谷の不二家のこれの数は凄かったなぁ。開ける鍵預かってたから店開けるの怖かったわぁ。あの辺りってネズミ多いからあの辺りの飲食ってかなり入り込んでるんだろうね
新宿の飲食店なら どこの店でも飼ってるよ
逆に飲食店でネズミとゴキブリいなくなるのムズイレベルですよ! 衛生面気になるなら外食やめた方がいいれべる。 学生の頃のバイトやけど、ゴキブリでたら(ちっさいの)隠語つかって店員同士で客にバレずに倒してたの懐かしい
飲食店で務めた経験がある方々の実体験なのでしょうか。私も学生の頃は飲食店でバイトをしていました。しかし、ネズミもゴキブリも見たことはありませんが…。出会うことなく、運がよかったということでしょうか。
マックのキッチンにネズミ「動画のものはクマネズミ?その被害は?」
飲食店に発生するネズミは3種類
飲食店に発生するネズミの種類は主に以下の3種類です。
- ドブネズミ
- クマネズミ
- ハツカネズミ
3種類とは言え、大半はドブネズミかクマネズミだそうです。それぞれのネズミの特徴がこちら。
ドブネズミ | クマネズミ | ハツカネズミ | |
---|---|---|---|
大きさ | 大きさ…18〜25cm前後 (A4用紙の短辺くらい) | 大きさ…14〜20cm前後 (紙幣の横幅くらい) | 大きさ…6〜10cm以下 (紙幣の縦幅くらい) |
耳 | 小さい | 大きい | 大きい |
しっぽ | 体より短い | 体より長い | 体より短い |
しっぽの色 | 肌色 | 黒 | 肌色 |
活動場所 | ・水場(台所など) ・床下や下層階 ・ゴミ捨て場 ・下水道 ・公園 | ・天井裏 ・屋根裏 ・上層階 ・狭い空間 ・ビル | ・物置や倉庫 ・山林付近の人家 ・田、草地、土手 |
今回撮影されたネズミは、見た目からしてクマネズミのようにも思いますが、素人目のためはっきりとしたことは分かりません。
飲食店にネズミが発生!人間への被害は?
前項でお伝えした通り、飲食店に発生するネズミの大半はクマネズミかドブネズミです。特にドブネズミは下水管などの不衛生な場所で生息しているため、食中毒発症の原因となるサルモネラ菌などの多くの病原菌が体中についています。また、ノミやダニなどの寄生虫もいるためにフンや尿にも様々な菌やウイルスが含まれているのです。
ネズミは尿を少しずつ垂れ流しながら移動するという習性があるため、そこら中に病原菌をまき散らしているということになりますね。 ネズミが持つ様々な菌が人の体内に入ると、感染し最悪の場合死に至る恐れもあるそうです。そのことを知ってしまうと、ネズミが発生する飲食店の食べ物を食べるのは少し勇気がいりますよね…。
また、ネズミには「なんでもかじる」という習性があります。配線をかじり火事につながったり、人間にかじり最悪死に至ってしまったり…。被害がいつ出るかわからないと考えると、「ネズミがいて当たり前」という認識では済まされません。
飲食店はネズミが好む条件が多数
残念なことに、飲食店にはネズミが好む条件がそろっているのです。
飲食店には、調理中や調理後の食材や料理、残り物や廃棄物などが当たり前ですがたくさんありますよね。ネズミは雑食性で、炭水化物やタンパク質を含むものを好むため、それらはネズミにとってはうれしいことこの上ないご馳走なのです。ネズミにとって飲食店は完璧な食料庫といったところでしょうか。
また、飲食店は建物の構造上、壁や床や天井に隙間や穴が多くあることから、ネズミが侵入したり巣を作ったりするのに都合が良いそうです。ネズミとは疎遠になりたい飲食店ですが、ネズミに好まれる条件がそろっているなんて、なんとももどかしいですね。
マックのキッチンにネズミ「改正食品衛生法により営業停止、懲役、罰金の可能性も」
2020年6月には改正食品衛生法が施行されています。その新しい食品衛生法が定める「ネズミ・害虫対策」の5つのポイントがこちら。
- ポイント1.ネズミ・害虫が発生していないかを定期的に調査し、駆除する
- ポイント2.IPM(総合的有害生物管理)による対策は専門事業者に依頼する
- ポイント3.ネズミ・害虫対策は実施記録をとり、保管する
- ポイント4.ネズミ・害虫が侵入・繁殖しない施設環境を作る
- ポイント5.駆除剤やネズミ・害虫による食品への汚染を防止する
また、食品衛生法には「公衆衛生の状態がとても悪い飲食店に対して、都道府県知事は営業停止命令を出せる」「健康を損なう食品を販売した店は、3年以下の懲役か300万円以下の罰金」との記載があります。
罰則に関わらず、もし今回のように動画が拡散、さらには店が特定され炎上でもしようものなら、営業停止どころか店の存続も危ぶまれる可能性もありますね。「飲食店にネズミは当たり前」という飲食関係者の意識も、根こそぎ見直していただきたいものです。
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